初心者から上級者まで！Excel IF関数を使いこなすコツ

漫才で覚える Excel IF関数のポイント
はじめに

漫才で覚える Excel IF関数のポイント

「どうもーどうもみるくブラザーズですー」

「お願いしますー　ありがとうございますー」

げんじ「あーありがとうございますー　ねっ　今オフィスのエアコンのリモコンの取扱説明書をいただきましたけどもね」

ボケ＆げんじ「ありがとうございますー」

げんじ「こんなん　なんぼあっても良いですからね」

ゆめた「いきなりですけどね　うちのオカンがね　好きなオフィスツールがあるらしいんやけど」

げんじ「そーなんや」

ゆめた「その名前をちょっと忘れたらしくてね」

げんじ「好きなオフィスツールを忘れて、どうなってんの。なんか特徴言うてなかった？」

ゆめた「特徴は条件に応じて異なる値を返すって言うねんな」

げんじ「おー　ExcelのIF関数やないかい　その特徴はもう完全に ExcelのIF関数やがな」

ゆめた「 ExcelのIF関数なぁ。いや俺も ExcelのIF関数と思うてんけどな」

げんじ「いやそうやろ？」

ゆめた「オカンが言うには　どんなに計算してもチョコレートが出てこないだって言うねんな」

げんじ「あー　ほな ExcelのIF関数と違うかぁ　でもね、ExcelのIF関数でチョコレートが出てくる訳ないやん。計算式を入れたら、条件によって真か偽かの結果を出すだけやで。チョコレートが出てきたら、それは夢の話やねん。」

ゆめた「そやねん」

げんじ「でもね、ExcelのIF関数でチョコレートが出てくる訳ないやん。計算式を入れたら、条件によって真か偽かの結果を出すだけやで。チョコレートが出てきたら、それは夢の話やねん。」

ゆめた「そやねんな」

げんじ「あれほなもう一度詳しく教えてくれる？」

ゆめた「エラーを返す代わりに、別の処理をさせることができるらしいねん」

げんじ「 ExcelのIF関数やないかい　それはね、IF関数の中でエラー処理をするためにIFERROR関数と組み合わせて使うことがよくあるんや。IF関数を使って、条件に応じて異なる値を返すけど、エラーが出たら別の値を表示させる、そんな便利な使い方ができるんや。」

ゆめた「まあねー」

げんじ「それはね、IF関数の中でエラー処理をするためにIFERROR関数と組み合わせて使うことがよくあるんや。IF関数を使って、条件に応じて異なる値を返すけど、エラーが出たら別の値を表示させる、そんな便利な使い方ができるんや。」

ゆめた「分からへんねんでも」

げんじ「何が分からへんのこれで」

ゆめた「俺も ExcelのIF関数と思うてんけどな」

げんじ「そうやろ」

ゆめた「オカンが言うには　条件式が複雑すぎて理解できないって言うねんな」

げんじ「ほな ExcelのIF関数ちゃうやないかい　いや、ちょっと待って。ExcelのIF関数が複雑な条件式でも対応できるっていうのはその通りやけど、それが理解できないとなると、ちょっと使い方を勉強する必要があるかもしれんね。でも、それでIF関数自体が変わるわけやないから、やっぱりExcelのIF関数の話やな。」

ゆめた「そやねんそやねん」

げんじ「 ExcelのIF関数ちゃうがな　ほな　もうちょっとなんか言ってなかった？」

ゆめた「条件式を工夫することで、複数の条件を組み合わせて使うこともできるらしいねん」

げんじ「 ExcelのIF関数やないかい　それはね、複数のIF関数を組み合わせて使うことで、より複雑な条件分岐を作ることができる、いわゆるネストされたIF関数の使い方やねん。これによって、もっと柔軟にデータを処理できるようになるんや。」

ゆめた「分からへんねんだから」

げんじ「なんで分からへんのこれで」

ゆめた「俺も ExcelのIF関数と思うてんけどな」

げんじ「そうやろ」

ゆめた「オカンが言うには　ExcelのIF関数ではないって言うねん」

げんじ「ほな ExcelのIF関数ちゃうやないかい　オカンが ExcelのIF関数ではないと言うんやから　 ExcelのIF関数ちゃうがな」

ゆめた「そやねん」

げんじ「先ゆえよ　んでオトンが言うにはな」

ゆめた「んでオトンが言うにはな」

げんじ「オトン？」

ゆめた「エクセルの別の関数、たとえばVLOOKUPちゃうか？って言うねん」

げんじ「いや絶対ちゃうやろ　もうええわー」

はじめに

IF関数は、条件に基づいた計算やデータ整理を自動化するための強力なツールです。
正確な条件分岐を行うことで、スプレッドシートのデータ分析や日常業務を効率化できます。
IF関数を使いこなせると、データのエラーチェックや特定条件下での特別な処理を簡単に実行できるようになります。

関数の概要と一般的な使い方の例

IF関数は「もし〜ならば、これを行い、そうでなければ、あれを行う」という形で条件分岐を作ります。
基本の書式は =IF(条件, 真の場合に行う処理, 偽の場合に行う処理) です。
例えば、A2セルに数値が入っており、その数値が100以上なら”合格”、そうでなければ”不合格”と表示させたい場合、A3セルに=IF(A2>=100, "合格", "不合格")と入力します。
上記の式を実行すると、A2セルの値に応じて、A3セルに”合格”または”不合格”が表示されます。

なぜこの関数を学ぶのか？

複雑なデータセットの中から特定の条件を満たすデータだけを抽出したい場合に非常に便利です。
例えば、売上データがあったとして、目標売上を達成している商品だけをリストアップしたい場合、IF関数を使って簡単にフィルタリングできます。
「今月のスタッフの目標達成状況を確認したい、しかし表が大きくて一人一人手動でチェックするのは大変…」という場面で、IF関数を使用すると、一目で達成状況を確認できるようになります。

一般的な書き方のサンプル

簡単な合否判定：=IF(C2>80, "優秀", "平均以下")
- C2セルの数値が80を超える場合は”優秀”と表示し、そうでない場合は”平均以下”と表示します。
数値の範囲に応じた分類：=IF(A1<=100, "小さい", IF(A1<=200, "中", "大"))
- A1セルの数値が100以下なら”小さい”、200以下なら”中”、それ以上なら”大”と表示します。ここではIF関数を入れ子にしています。
出席日数に応じた評価：=IF(B2>=20, "完全出席", "出席日数不足")
- B2セルの数値が20日以上なら”完全出席”、そうでなければ”出席日数不足”と評価します。

IF関数の簡単な使用例

以下の例では、従業員の売上データを基にしてボーナスの支給を決定するシンプルな条件を設定します。

A列に従業員の名前がリストされています。
B列にその従業員の月間売上が記録されています。
C列にはIF関数を使用して、各従業員が基準売上額を超えたかどうかに基づいてボーナスを計算します。

A	B	C
名前	売上	ボーナス
山田太郎	200,000	`=IF(B2>150000, "支給", "不支給")`
鈴木一郎	140,000	`=IF(B3>150000, "支給", "不支給")`
佐藤恵子	160,000	`=IF(B4>150000, "支給", "不支給")`

この表では、月間売上が150,000円を超える従業員には「支給」と表示し、そうでない場合は「不支給」と表示します。C列のIF関数によって、従業員がボーナスを受け取る資格があるかどうかが自動で判断されます。

関数の基本構文

IF関数の基本形は =IF(論理テスト, 値がTRUEの場合, 値がFALSEの場合) です。ここで「論理テスト」は、ある条件が真（TRUE）か偽（FALSE）かを評価する式です。
「値がTRUEの場合」には、論理テストの結果が真のときに取るべき値や動作を指定します。
「値がFALSEの場合」には、論理テストが偽のときに取るべき値や動作を指定します。
この構文を使用することで、データに基づいた条件分岐の処理を行うことができます。

関数の定義と主な引数

IF関数の主な引数は「論理テスト」、「値がTRUEの場合」、「値がFALSEの場合」の3つです。
論理テスト: この引数では、比較演算子（例：=, <, >, <=, >=, <>）を使用して条件を指定します。この条件が真（TRUE）か偽（FALSE）かによって、次にどの引数を使うかが決まります。
値がTRUEの場合: 論理テストの結果が真（TRUE）であった場合に返す値や実行する処理をここに記述します。
値がFALSEの場合: 論理テストの結果が偽（FALSE）であった場合に返す値や実行する処理をここに記述します。

サンプルコードと出力結果

成績の評価：=IF(A1>=90, "A", IF(A1>=80, "B", "C"))
- A1の数値が90以上なら”A”、80以上なら”B”、それ未満なら”C”を返します。この例では、論理テストを入れ子にしています。
勤務時間に応じた残業判断：=IF(B1>8, "残業あり", "残業なし")
- B1の数値が8を超える場合は”残業あり”、そうでない場合は”残業なし”と表示します。ここで、B1は1日の勤務時間を表します。
在庫管理：=IF(C1<=5, "在庫補充要", "在庫十分")
- C1の数値が5以下なら”在庫補充要”、そうでない場合は”在庫十分”と表示します。この式は、商品の在庫数を管理するのに役立ちます。

具体的な使用例

基本的な使用方法のデモ: ExcelのIF関数を使って、売上データに基づいたボーナスの計算を行います。社員の売上が目標値を超えた場合にはボーナスとして10000を、そうでない場合には5000を与えます。
- サンプルコード: =IF(売上セル>目標値, 10000, 5000)
- この式を社員の売上リストに適用することで、各社員のボーナス額を簡単に計算できます。
一般的な計算や操作の例:
1. 出席管理:
  - 学生の出席数に応じて、成績評価の一部として「出席良好」「出席不十分」を表示します。
  - サンプルコード: =IF(出席数セル>=授業の75%, "出席良好", "出席不十分")
  - この式は、学生が授業の75%以上に出席しているかどうかを基に、出席評価を自動で行います。
2. 販売目標の達成状況:
  - 販売スタッフの個々の販売成績が目標を達成しているかどうかを「達成」「未達成」で表示します。
  - サンプルコード: =IF(販売成績セル>=販売目標, "達成", "未達成")
  - 各スタッフの販売成績にこの式を適用することで、目標達成状況を一目で確認できます。
3. 等級分け:
  - テストの点数に基づいて、生徒の等級をA、B、C、Dで分けます。
  - サンプルコード: =IF(点数>=90, "A", IF(点数>=80, "B", IF(点数>=70, "C", "D")))
  - この入れ子になったIF関数を使用することで、複数の条件を評価し、それぞれの条件に応じた結果を表示することができます。

初歩的なテクニック

簡単な使い方やコツ:
- 真偽値（TRUE/FALSE）を直接返す式でIF関数を簡略化する。例えば、IF(A1>10, TRUE, FALSE)はA1>10と書くだけで同じ結果を得られます。
- 条件が多い場合は、入れ子になったIF関数よりもIFS関数を使用すると見やすくなります。
他の基本関数との組み合わせ:
- AND, OR関数と組み合わせて、複数の条件を同時に評価します。例：=IF(AND(A1>10, B1<5), "条件に合致", "条件に不合致")
- VLOOKUP関数と組み合わせて、特定のデータに基づいて異なる結果を返します。例：=IF(VLOOKUP(A1, データ範囲, 2, FALSE)>100, "高額", "標準")
相性の良い他の関数をリストで表示（説明不要）:
- AND
- OR
- VLOOKUP
- SUMIF
- COUNTIF
- IFS
  これらの関数とIF関数を組み合わせることで、より複雑な条件の評価やデータの分析が可能になります。

高等的なテクニック

複雑な条件やデータ構造との連携サンプルと出力結果を1つ:
- サンプル: 従業員のパフォーマンスデータを評価し、その結果に基づいて昇給、維持、または降給を決定します。パフォーマンススコアが90以上で昇給、50以上90未満で維持、50未満で降給。
  - コード: =IF(A1>=90, "昇給", IF(A1>=50, "維持", "降給"))
  - この式は、A1セルに入力されたパフォーマンススコアに基づいて従業員の給与改定を決定します。
他の高度な関数との組み合わせアイデアサンプルコードを3つ提示:
1. SUMIFS関数との組み合わせ:
  - 特定の条件を満たす商品の売上合計を計算します。条件は複数指定可能。
  - コード: =IF(SUMIFS(売上データ, 商品カテゴリ, "=電子機器", 地域, "=東京")>100000, "目標達成", "目標未達成")
2. COUNTIFS関数との組み合わせ:
  - 特定の条件を満たすデータの数を数え上げ、その結果に基づいて評価します。
  - コード: =IF(COUNTIFS(社員データ, "=営業部", 年齢, ">30")>5, "経験豊富な営業チーム", "若手中心の営業チーム")
3. AVERAGEIF関数との組み合わせ:
  - 条件を満たすデータの平均値を計算し、その平均値に基づいて特定のアクションを取ります。
  - コード: =IF(AVERAGEIF(テストスコア, ">80")>90, "高成績クラス", "標準クラス")

これらの高度なテクニックを使用することで、より複雑なデータ分析や条件に基づいたアクションの自動化が可能になります。

便利なシーンでの事例

ビジネスでの実用的なケーススタディ:
- 売上管理: 月末に各営業担当者の売上が目標に達しているかどうかを自動で評価し、達成者には次月の目標達成ボーナスの予算を計上します。これにより、営業チームのモチベーション向上と管理の効率化が図れます。
- 人事評価: 従業員のパフォーマンススコアに基づいて自動で年次評価を行い、昇給や昇格の基準を設定します。公平かつ透明性のある評価システムを構築することができます。
学業での実用的なケーススタディ:
- 成績管理: 生徒の各科目の成績に基づき、合格・不合格の判断や進級・留年の基準を自動で決定します。教師の負担を軽減しつつ、生徒へのフィードバックを迅速に行うことが可能になります。
- 出席管理: 出席日数に応じて学期末の成績評価に加点・減点するシステムを自動化します。学生の出席意欲を高めるとともに、管理の手間を省きます。
タイムセーブや効率向上の具体的な例:
- 自動報告書生成: 営業成績やプロジェクトの進捗状況を入力すると、IF関数を活用して条件に応じた評価コメントを自動で生成し、報告書を即座に作成します。報告書作成にかかる時間と労力を大幅に削減できます。
- 在庫管理の自動化: 在庫数に応じて自動で発注要・不要の判断を行い、適切な在庫レベルの維持を助けます。これにより、過剰在庫や品切れのリスクを最小限に抑えることができます。

注意点

使用する際の落とし穴や制約:
- 計算式の複雑化: IF関数を多用すると、特に入れ子になった場合、式が非常に複雑になり、エラーを見つけにくくなる可能性があります。
- 性能の問題: 大量のデータに対して複雑なIF関数を使用すると、Excelの計算速度が遅くなることがあります。
めちゃくちゃよくやりがちなミス・ERRORが出る例:
- 論理テストの誤り: 比較演算子を誤って使用することで、期待される結果が得られないケースがあります。例えば、=を==と書いてしまうミスなど。
- 引数の数を間違える: IF関数は3つの引数を取りますが、2つしか指定しない（または4つ以上指定する）とエラーが発生します。
類似の関数や代替の関数との違い:
- IFS関数: 複数の条件を指定できるため、IF関数の入れ子よりも簡潔に書けます。ただし、IFS関数はExcel 2016以降でのみ使用可能です。
- CHOOSE関数: インデックス番号に基づいて結果を選択するため、IF関数とは異なり、直接的な条件分岐ではなく選択肢からの選択に適しています。
- SWITCH関数: 式の結果に基づいて異なる結果を返します。Excel 2016以降で使用でき、特定の値に対する明確な結果を指定する場合に有効です。

これらの注意点を理解し、適切にIF関数を使用することで、エラーを避けるとともに、Excelでのデータ処理をより効率的かつ正確に行うことができます。

使いこなし例

悩める登場人物例: 山田さんは中小企業の人事部で働いており、毎月の従業員のパフォーマンス評価を手作業で行っています。膨大な数のデータを扱うため、作業には多大な時間がかかり、しばしば遅延が発生しています。
具体的な悩み: 山田さんは、パフォーマンスデータをもとに、各従業員が定められた目標を達成しているかどうかを判断し、それに基づいて次月の目標を設定する必要があります。しかし、手作業でのデータ分析は誤りが発生しやすく、非効率です。
使いこなせることによるビフォーアフターのストーリー:
- ビフォー: 山田さんはExcelの基本操作しか知らなかったため、毎月数日間をデータ分析とレポート作成に費やしていました。この作業は繁忙期には特に大きな負担となり、他の業務に支障をきたしていました。
- アフター: IF関数の使い方を学んだ山田さんは、従業員のパフォーマンスデータを自動で分析し、目標達成状況に基づいて「達成」「未達成」のラベルを自動で付けるシステムを構築しました。これにより、レポート作成にかかる時間を大幅に短縮し、誤りの可能性も低減しました。また、データ分析にかかる時間を節約することで、より戦略的な人事業務に注力できるようになりました。

このストーリーは、ExcelのIF関数を使いこなすことで、日々の業務プロセスを効率化し、より価値の高い業務に時間を割けるようになるというメリットを示しています。